2011年1月29日土曜日

Suomen kasvatus / koulutus


この写真のように天気のいい日に走るのは最高です。
この太陽の高さでまだ昼の1時をまわっていませんが。

ここ半年くらい、週二回くらいの割合で友人と湖の周りを走っています。
しっかりお喋りしながら。
彼女は研究者としてユヴァスキュラに来ている日本人。
走りながら、論文の書き方やら調査の仕方など、
「リサーチ」というものの基本を質問したり、
アドバイスをもらったりしています。
お喋りの内容はそういう堅いことだけというわけはもちろんなく、
フィンランドでお互い暮らしてみてのおもしろエピソード交換とか、
なんで?という不思議に思ったことを自分たちなりに、
解釈、理由付けをして勝手に結論を出してみたり・・・

今日も一緒に走り、その中で、「教育」が話題に。
近年、フィンランドの教育水準の高さが話題になっていますが、
それは、できる子が多いのではなく、
きっと、いろんな子どもたちのニーズに答えられる柔軟性があるから、
そして、柔軟に対応できる適度な人口も関係しているのだろうと、
私たちは考えました。
人口を理由にしてしまうと元も子もないないのですが、
やはり、相手にする人数って大事なのだろうと感じます。
例えば、小学校、中学校、高校とそれぞれに、
授業の進度についていけていない子どもたちには、
別の教室が準備されていて、そこにはその教室担当の先生がいて、
先生が一人一人にかける時間を多く取れるようになっています。
そして、子どもが授業に戻ってもやっていけるくらいになったら、
元の教室に戻ると、いうシステムになっています。
また、高校では、日本でいう所謂、単位制になっていて、
毎年、自分のスケジュールに合わせて、
授業を組み込めるようになっています。
例えば、アイスホッケーを本格的にしている生徒の場合、
冬が忙しい時期なので、それ以外の時期に授業を集中的に入れて、
冬はアイスホッケーに専念できるようにしています。

また、高校以降の進路も様々で、
すぐ大学に行ける(合格する)人が少ないということもありますが、
それ以上に、何が学びたいかが自分で分かるまでアルバイトをしたり、
旅に出たりする人たちが多いです。
また、18歳以上の男性はは兵役があるので、
高校卒業後そのまま兵役に行く人もいます。
兵役は180日、270日、362日と場合によって分かれていますが、
兵役の代わりに、社会奉仕を362日するという選択肢もあります。
日本のように、高校卒業後にすぐ次の学校へ進学しなければならない、
という雰囲気はありません。
日本も、法律に書かれているわけでもないのに、
進路の選択肢に進学と就職しかないのが現実なような気がします。
それが悪いわけではないですが、
他の選択肢を提供できる社会、
受容する社会になるともっと、
興味深い進路選択になるんじゃないかなあと、
ふと考えてみたりもします。みなさんはどうですか?

明日、1月31日は、ユヴァスキュラ周辺の学校でかつて教えていて、
今は退職された先生方が集まる会で日本の学校教育について話してきます。
パワーポイントはできてるし、
フィンランド語ぺらぺらの友人も一緒だし、安心すればいいのですが、
いい加減なことも言えない(もちろんですが)しなあと思いつつ、
これからパワーポイントおさらいです。

下の写真は、今回の文章の内容には関係ないのですが、
この寒いフィンランドでいかに子どもたちや家族が外で過ごし、
どんな防寒着を着ているかの紹介です。

ここに時々登場するRiinaと彼女の息子Eetuがそりに乗って滑る滑る。
私も乗りましたが,怖かった・・・スピードが半端じゃありません。

そして、これはEetu(5歳、左)と
彼の弟Tino(1歳半、右)の外出時の格好です。
寒さ対策はばっちりです。


あと、これでもか、と積もった雪。

このバイクは春までおあずけです。